人間ドックコース・料金
心臓ドック
心筋梗塞は加齢とともに発症のリスクが高まるといわれていましたが、現在では生活習慣の欧米化により30~40代の年齢層での発症が増え、働き盛りの「突然死」の原因ともなっています。
心筋梗塞の主な原因は心筋に血液を供給する血管(冠動脈)の動脈硬化です。冠動脈の内側に蓄積した、やわらかい脂質を含んだかたまり(プラーク)が、ある時突然破裂し、そこに血栓が形成されて冠動脈が詰まってしまうことで心筋梗塞が起こります。
弁膜症は心臓の部屋を区切っている弁の開きや閉じが悪くなることで、血流の異常が生じます。心臓に負担がかかり、進行すると息苦しくなったり、足がむくんだりする心不全の状態となります。
不整脈も種類によっては血栓塞栓症や突然死の原因となり得るものもあり、自覚症状がなくても治療が必要な場合があります。これら心筋梗塞、弁膜症、不整脈、心不全を含む心臓病は日本人の死因の第2位を占めており、健康寿命を伸ばすためにも心臓病の早期発見、早期治療は重要です。
本ドックではMRI検査により心機能を評価し、冠動脈の硬化・狭窄や弁の異常がないかを調べます。磁気の力を利用して画像を得るため放射線被ばくがなく、造影剤を使わずに検査ができるのが特徴です。
ホルター心電図では24時間携帯型の心電図を装着し、不整脈の有無や頻度を調べます。
血中BNPの測定では心負荷の程度を数字で見ることができます。
これらの検査で動脈硬化、弁膜症や不整脈を早期発見し、適切な治療や生活習慣改善を行うことにより、重篤な心臓病への進展を予防することができます。
心臓ドックをお勧めする方
- 心臓病の家族歴がある方
- 高血圧・高コレステロール血症・糖尿病などの生活習慣病がある方
- 過度なアルコール摂取をしている方
- 時々動悸・息切れ・胸痛がある方
- 心臓病による突然死が心配な方
- 肥満傾向の方
- 喫煙をする方
- ストレスの多い生活をしている方
- 心機能に問題がないか調べてみたい方

注意事項
※以下に当てはまる方は、検査を受けることができません。
- 閉所恐怖症の方
- 妊娠中・妊娠の可能性のある方
※以下に当てはまる方は、検査を受けられない場合があります。ご相談ください。
- ペースメーカーや人工関節などの金属が体内にある方
- 入れ墨などがある方
- 緑内障の治療中の方
検査内容
● 心臓MRI (冠動脈MRA)
心臓MRI (Magnetic Resonance Imaging)検査は、磁石と電波を使って心臓の動きや構造を調べる検査です。心臓に酸素や栄養を送っている冠動脈の狭窄や、弁を通過する血流を、造影剤を使わずに評価することができます。検査中はかなり大きな音がします。
強力な磁石でできた狭い筒の中に入って検査を行うため、ペースメーカーや人工関節などの金属が体内に入っている方や、閉所恐怖症の方は検査ができないことがあります。
● ホルター心電図
不整脈の中には終日続いているものもあれば、夜間眠っている時だけや、一日のうち数分間だけ出るようなものもあります。そのような一過性の不整脈を診断するには、24時間連続して心電図を記録するホルター心電図検査が有効です。検査中は胸にいくつかの電極を張り付け、小型軽量の装置を携帯して頂きますが、その他は通常通り生活して頂くことが可能です。
● BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)
心臓に負荷がかかると心筋から合成され、血液中に分泌されるBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という物質の濃度を測ります。高血圧、弁膜症、心筋症、虚血性心疾患、不整脈など、様々な病気でBNPは上昇します。現在どのくらい心臓に負荷がかかっているのか、その重症度を判定するのに有用な検査の一つです。
検査料金
検査内容により異なります。
- 冠動脈MRI:46,000円(税込)
- 冠動脈MRI+血清BNP値:48,200円(税込)
- 冠動脈MRI・ホルター心電図:62,500円(税込)
- 冠動脈MRI・ホルター心電図+血清BNP値:64,700円(税込)